借金まみれが原因で本人が蒸発してしまった場合

ある日、友人が突然いなくなりました。 最近様子がおかしいな、とは思っていました。
もともと、自営業でとても羽振りが良かった記憶しかありませんでした。 いつも陽気で、楽しい話ばかりする人で、何かあるといつも皆にふるまってくれるような(もちろん皆ほとんどは断りましたが)気前のいい人でもありました。
それが、どうも仕事の売り上げがよくないという話は聞いていましたが、さほど切羽詰まった様子はなかったので、こんな時期だから、と皆で慰めたり励ましたりしていました。 しかし、ある日突然家に帰らないと、家族から電話をもらい、とにかく驚きました。
ご家族も知らなかったようなのですが、あちらこちらから、借入を重ねていて借金まみれとなっていた様です。 銀行はもちろん、サラ金のようなところからもお金を借りていて借金まみれ状態となっていたみたいです。
その友達の事務所を調べて初めて分かったとのことでした。 借金まみれということに、友人一同ただ、唖然とするばかりでした。
残された家族を、何かできることはないかと友人達とたずねて行きました。 とにかく残った返済をどうするべきか、皆で調べたところ、家族が保証人になっていない限りは返済義務はないとのことがわかりました。
念のため、弁護士に相談をして、一切の負債の返済意志がないという事を、先方へ通知してもらいました。 借金まみれのその友人からは、その後も連絡はないそうです。
父がギャンブル資金のために借入をした
15年ほど前ですが、父が消費者金融から借入をしていたことがあります。
父は若い頃からギャンブル好きで、よくパチンコや競馬に通っていました。 はじめは母から渡されるおこづかいでやりくりしていたようですが、好きな割に当たらず、ギャンブル資金がすぐに尽きてしまう父は、たまに消費者金融から借金をするようになったようです。
もちろん母には内緒です。 借りるのが少額だった時はすぐに返せていたようですが、それがだんだん癖になってしまい、借りる額もどんどん大きくなっていきました。
そのうち、消費者金融の借金を消費者金融で返し、その借金をまた消費者金融で…という悪循環に陥り、借金まみれとなりました。 最終的には複数の消費者金融合わせて総額300万円ほどに膨れ上がり、とうとうどうにもならなくなってしまった借金はやがて私たち家族や親戚にもばれて、借金まみれの状況をどうするかの家族会議が開かれました。
母は嫌悪感を示し借金返済を拒否、母方の祖父母も拒否、結局父方の祖母が全て父の代わりに借金まみれの状況を解消すべく返済をしました。 借金まみれの状態は解決できましたが、家族の間には深い溝が残りました。
母は父に愛想を尽かし、父方の祖母が父が借金したのは母のせいだと遠回しに批判したこともあり、結果的に両親は借金まみれだったことが原因で離婚をしました。 父は軽はずみやちょっとした出来心でした借り入れかもしれません。
しかし、借金によって家族もバラバラになってしまい、「借金まみれ」の恐さを子供ながらに知った体験でした。
金銭的にゆとりがあると、将来への安心感があるためか夫婦円満、家庭円満となります。 一方、借金まみれの家庭は将来への経済的な不安があるため、夫婦げんかが絶えず、最終的には家庭崩壊で離婚という事になりやすいです。 お金が全てではないけど、借金まみれだと誰であっても心が荒んでしまうのかもしれません。 ですから、借金をする時には、慎重を期してしなければなりません。 特に気を付けたいのが他人の借金の連帯保証人です。 よく借金の保証人にだけはなるなと言われますが、その通りです。 連帯保証人になると、借金をした本人がもし夜逃げでもしようものなら、自分が借金まみれとなってしまいます。 学校では教えてくれないけど、借金まみれとならないようにするためにも保証人関係のことは本来ならしっかりと学校でも教えるべきだと思います。
元夫から逃げるための引越し資金で借金まみれ
20代前半で結婚、女の子を1人授かりました。 子供が生まれたのは非常に嬉しいできごとだったものの、結婚生活は地獄でした。 夫はDV男だったのです。 私も依存性の高い性格だったため、暴力を受けながらもなかなか別れられずにいました。 普段は優しい、自分が変われば相手も変わるはず、子供が生まれれば変わるかもと、自分のしていることを正当化するように都合よく考えていたのです。
しかし、結局は子供が生まれてもDVは収まらず、ついに子供にまで危害が及びそうになりました。 そこでようやく目が覚め、家を出ることを決意しました。 しかし専業主婦でパートも許されていなかった私は、手持ちのお金が一切ありませんでした。 そこで専業主婦でも借りられるという銀行系のカードローンで30万円を借りることにしました(今考えるとこれがきっかけで借金まみれとなりました)。 夫に内緒で仕事も決め、何とか安アパートですが親子二人で住める場所も決めました。 引越し費用としてあっという間に30万円は消えてしまいました。
DV夫から逃げられた生活は楽しかったものの、金銭的には苦しかったです。 30万円の資金では足りなくなったので、仕事を始めすぐに別のところで借金をしました。 それからというものの、子供の保育料と借金返済で借金まみれに近い状態となり、かなりきつくなりました。 そのため2つ仕事を掛け持ちして頑張っています。
借金まみれから抜け出すために働いていたのですが、その分子供との時間が削られてしまいます。 最初は親に頼らないつもりだったのですが、とたんに空しくなり、実家に戻ることを決意しました。 今は時間にも余裕がある1つの仕事をしながら借金まみれを解消すべく返済をし、子供との時間も取れるようになりました。